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タイプ種類の詳細(水性タイヤコート)

水性タイヤコート(ワックス)のSEタイヤコートの大まかな特性や性質について解説させていただきます。

タイヤコートとしての種別

 大きく分けてタイヤコートは油性と水性に分けられますが、SEタイヤコートは水性タイヤコートに分類されます。しかしその性質は油性の方にも傾いており、中性的な位置付けになっています。

タイヤコートの性能・性質おさらい

 油性タイヤコートは、石油系有機溶剤でシリコーンなどの艶出し剤を希釈した製品であり、タイヤに塗ると石油系有機溶剤は揮発してなくなり、シリコーンの油分以外のものが残らない為、艶出し効果に優れています。ただし油分によって汚れを集めます。

 シリコーンオイル自体はタイヤの保護にも有効であるものの、石油系有機溶剤でタイヤの油分も抽出され結果的にタイヤの表面が劣化する大きな要因となります。(噂や風潮ではなく事実です。)

 水性タイヤコートは、油性と同じく艶出し成分は主にシリコーンオイルですが洗剤などに含まれる界面活性剤により水中に油分を乳化分散(細かい粒子状に分散)し、程よくタイヤに艶を与え、同時に素材を保護します。

 界面活性剤によって分散されているため、均一で薄い被膜なので艶感には劣りますが、べた付かず、油性よりもタイヤを傷めずにタイヤに艶を与えることが出来るため、現在は主流化しつつあります。

SEタイヤコートは過飽和エマルジョン

 水性タイヤコートのように水中に油分を乳化分散させた状態をW/O型エマルジョン(以下エマルジョン)といいます。

 エマルジョン化するためには水+界面活性剤というものが必要ですか、界面活性剤の能力と量によって艶出し成分であるシリコーン等を水中に分散出来る量に限界があります。

 その限界が飽和状態ですが、飽和限界を超えた量を乳化分散させた状態が過飽和エマルジョンと言います。

 SEタイヤコートの場合は、液剤が分離しますので通常であれば「不完全なエマルジョン」として扱われますが、CPMでは故意にその状態を作り出したタイヤコートを提案いたします。

通常の3倍以上の艶出し、保護成分

 通常の水性タイヤコートは10~15%が艶出し成分としてシリコーンが添加されていますが、CPMのSEタイヤコートは約45%が艶出し・保護に関する成分です。

 しかも普通のシリコーンではなく、特殊変性シリコンやMQレジンなどを添加しており、それらを乳化分散するに適した界面活性剤を用いる拘りの水性タイヤコートです。

水性硬化被膜の形成

 通常よりも艶出し成分が多ければ耐久性も上がり艶も出ますが、べた付きによる汚れの吸着が多くなりタイヤのメンテナンスが大変になります。

 そこで水分が揮発すると硬化被膜を形成し、べた付きや汚れの吸着を防止する水性硬化被膜を採用しております。これはどちらかと言いますと艶や耐久性に対してはマイナスに働きますが、タイヤのメンテナンス性や最大の劣化要因である紫外線のカット効果が高いため優先させました。

※水性硬化被膜に関しては厚塗りしすぎると効果を発揮できません。また硬度を目的としたものではありませんのでH換算は出来ません。

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