アンチデポジットとは?
開発コードネームAD。乾燥時に固着しにくくシミの出来にくいカーシャンプー、アンチデポジットの機能概要
アンチデポジットとはどのような性能か?
イオンデポジット、これは水分が乾燥した際にボディー固着する汚れの総称ですがプロの業界ではシリカスケール、一般的には雨染み・輪染みなどと呼んだりもしますが総じて水分が乾燥した痕に残る輪状の痕跡であり同義です。
実は通常、雨が乾燥した痕跡に関してはほとんど残りません。これは雨が蒸留水に近い水質であるためです。しかしながら大気汚染やボディーにのった汚れと溶け合うことによって残留・固着するような汚れになることがあります。
このようなケースは即効性が無く、積み重ねで明らかになってくる症状で、雨天後すぐにイオンデポジットが顕著にできる例はむしろイレギュラーであり地域によって差がある案件です。しかしながら一般的にどの地域でもイオンデポジットの固着という症状は多く見られます。
これはイオンデポジットが強固に固着するシーンとして洗車時が一番多いからです。雨水が乾燥して出来たイオンデポジットは薄く、よほど普段から観察しているか積層してこないと目立ちませんが水道水が乾燥して出来たイオンデポジットは非常に良く目立ち強固な固着をします。
イオンデポジットの発生シーンを考える
発生するポイントは2つです。カーシャンプーを使用して洗っている途中が一つ、もう一つがカーシャンプーを濯いで拭き取るまでの間です。
水道水にはカルキと呼ばれる塩素化石灰、カルシウム、シリカ、マグネシウム等が含まれており、井戸水を流用している場合にはカルキは無くても金属イオンが多く溶け込んでいる場合も多く、水道水よりも悲惨な状況を作ることが多々あります。
このように乾燥時に残留成分がある水道水や井戸水をカーシャンプーを希釈する際に使うのであれば、単純に水道水・井戸水をそのまま乾燥させた場合と同等に近い被害が起き得ます。
CPMアンチデポジット・カーシャンプーは「洗車中の乾燥によるイオンデポジットの発生リスク」を低減するために開発された酸性のカーシャンプーです。
酸性カーシャンプー
カーシャンプーと言えば洗浄力の強い製品でアルカリ性、通常は弱アルカリ性~中性が多く見られると思います。もっとも洗剤のPHなんて気にしない!という方もいると思いますが、ADシャンプーは酸性です。
酸性と聞くとボディーにダメージを与えてしまいそうな印象がありますが、本製品は汚れや固着物を溶解除去することを目的とした製品です。
酸性化の目的
自動車の安全装置に例えるとパッシブセーフティー(受動安全)を目的としたエアバック、ではなくアクティブセーフティー(予防安全)を目的としたABSのような製品であるといえます。起こった現象に対処するのではなく、ダメージそのものを予防するという意味合いです。
液性が結果的に酸性ではありますが、水道水中の金属イオンを無効化するキレート剤と呼ばれる成分のせいで酸性化しております。
メカニズムの詳細は別ページで解説いたしますが、このキレート剤はデポジット等を分解しやすくする機能もありますが、基本的に「溶解」するような強い作用はなく、コーティング被膜や塗装面に影響は中性の洗剤と何ら変わりはありません。
アンチデポジットとは?なぜ酸性なのか?という部分の概要はお分かりいただけたでしょうか?次は機能の具体的解説です。