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ホイールの知識

ホイール素材と表面塗装、加工の種類の簡単な解説

ホイール種類と大分

 自動車のホイールは様々な種類があり、大きく分けて素材は鉄と軽量合金に分類できます。

鉄ホイール(てっちんホイール)

 鉄の場合は樹脂製のホイールキャップが装着されている場合が大半で、キャップなしのホイールはバン、トラック用がメインです。てっちんホイールなどという俗称で呼ばれることが多いです。

 カー用品、ディーラーのオプションが充実してきた昨今では、メッキ製や疑似メッキ塗装などドレスアップ感の高いホイールキャップも見受けられるようになりました。

軽量合金ホイール

 軽量合金のホイールに関しては、非常に認知度の高いアルミホイールが大半を占め、表面加工や塗装に関しましても非常に多岐に渡るため(ホイールの取扱書には基本的なことが記載してあるものの)正しいメンテナンス・クリーニングの知識を得ることが難しくなっています。

 アルミホイールのほかにはレース、スポーツ用のモデルに多くみられるマグネシウム合金のホイールなどが存在します。アルミもマグネシウムも素地ではなく、表面に塗装やメッキが施してありますのでメンテナンス方法は表面処理の状態に依存します。

 アルミホイールに関しては軽量というメリットは現在のところ感じられるモデルは少なく、あくまでもドレスアップの手段となっています。対してマグネシウム合金ホイールに関しては価格も高額でデザイン的にもレースやサーキット走行を意識した仕様になっています。

 メンテナンスはホイールの表面処理で決まる

 読む人は少ないと思いますが、ホイールには取扱説明書が添付されています。これにメンテナンス方法などは記載されていますが、いちいち~系のコーティング剤は・・・、~性の洗剤はなどという記載はもちろんされていません。

 私も説明書を網羅して読み漁ったわけではありませんが、洗剤に関しては中性の洗剤で、使う道具に関しては柔らかいスポンジか布で、コーティング剤に関しては施工した場合には保証が効かなるといったことぐらいしか書かれていません。

 そこでホイールを効果的にクリーニングしたい、コーティングしたいといった場合には独自に情報収集するか、もしくは独自で試してみるしかないということになります。

 とりあえずどのような表面加工があるのか知っておきましょう。

耐熱塗装

 最も多く用いられている表面加工です。ホイールはブレーキ装置に近いためブレーキを多用した場合、ボディーよりも高温になるため耐熱塗料が用いられることがほとんどです。

 スタッドレス用に安売りされているシルバーのホイールもアルミ素地の色ではなく、シルバーに塗装された状態です。ほかにブラック系、ホワイトなどが多くみられます。

ポリッシュ、カット+ハードクリア

 アルミ素材を磨き上げたり、切削(カット)加工した上からクリアの塗装を施した金属の輝きや素材感を感じることの出来る意匠性の高い加工です。この加工と通常の耐熱カラー塗装を組み合わせたタイプも多くみられます。

 基本的にクリアも耐熱塗装という面では同じなので、取扱いに関しても「塗装面」として扱うことになります。

紛体塗料(梨地仕上げ、マッド)

 いわゆる意図的に艶が出ないように艶消し処理をした塗装面のことで艶消し、梨地仕上げ、マッド調などと呼ばれます。余談ですが最近の外国の高級車はマッドカラーが流行のようです。

汚れ落としには気を使うユーザーが少ないモデルなのですが、意外と手入れは難しく、焼きついた汚れが取れにくく、コーティングをすると質感が変わってしまうという問題もあります。

アルマイトカラー

 アルミ特有の金属表面加工の一種で、孔に着色塗料を封入するような形で発色しており、キャンディーカラーを磨いたアルミ素地に塗装すると同じような質感になりますが、アルマイト仕上げは塗装には属しません。

 アルカリ性や酸性の洗剤で一時的、または恒久的な変色を起こすことがあり、出来れば水洗い以外の手入れはしたくないホイールです。

メッキ調塗装

 近年では自動車メーカーでも、その意匠性の高さ、メッキに対するコストなどの点から積極的に採用されるようになってきましたが、古くからの歴史があり、ずいぶんと課題を抱えてきて現在に至ります。

 高輝度塗料を使った「塗装」ですが、メッキに比べて設備費がかかりませんが通常の塗装よりも工程は多くベースとなる高輝度塗装面は耐久性に難があるため、必ず専用のクリアでコーティングする必要性があります。

 このクリアがポリッシュホイールなどで用いられている耐熱クリアと異なるケースがあり、実際には判断できませんので、通常の塗装よりもメンテナンスやコーティングに関しては気を使う必要があります。

※疑似メッキとメッキ調は異なります。

スパッタリング(疑似メッキ・真空蒸着メッキ)

 疑似メッキという呼ばれ方もするようですが、真空蒸着メッキというメッキ手法で仕上げられたホイールです。硬質クロムメッキなどの電気メッキとは異なり、仕上げの重厚感に欠けますが価格がずいぶん安く、知らなければ見分けることもできないためメッキホイールの主流といえばこのタイプです。

 安いというメリットのほかに、部分的な補修が効きやすいのも特徴の一つで、ホイールのメッキ修理屋で用いられているのも、スパッタリングでのメッキ補修がほとんどです。

 基本的な表面性質は塗装面と異なり、電気メッキと同等です。

電気メッキ

 電気メッキと無電解メッキがありますが、ホイールに用いられるのは電気メッキでしょう。非常に高い膜厚と硬度を付加することが可能でありドレスアップの印象としてもさることながら、耐摩耗性、耐傷、耐腐食などはスパッタリングよりも格段に優れます。

 クロムメッキは非常に耐食性に優れていますが使用する薬品によっては表面を変色させてしまう可能性がありますので、取扱いには注意が必要です。

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