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デポジットブレイカーによるダメージ測定データ(ボディー)

 デポジットブレイカーの攻撃性と侵食性に関するデータです。安全に使用していただくための目安、誤った使用方法をした場合の危険性を知っていただくために参考にしてください。

反応性に関しての知識(非常に重要です!)

 デポジットブレイカーの特性として乾燥時に反応性が上がりますが、ダメージになりやすくコントロールしにくいため乾燥反応を主とした除去ではなく、液剤総量の調整で効率的な除去を推奨します。

 イオンデポジットや鉄粉などの金属イオンに反応すると液剤中の分解反応できる成分が減少し反応が鈍くなっていきます。乾燥時に反応性が高くなるのは液中の反応成分濃度が高くなるため反応しやすいという理由と固形物質が残留しても反応が続くためです。この反応は強烈ですが部分的に偏った反応を起こしやすく侵食の最大の要因です。

 このような状況を避けるために、液剤をうっすら塗り広げるだけでは除去効果が足りない場合は、何度か液剤を追加して塗り広げる手法が1つ。安全性を重視するなら同じ工程(うっすら塗り伸ばす、乾燥させずに洗い流す→確認)の工程を繰り返す手法があります。

 ガラスに対してボディーの方が危険性は少ないですが乾燥反応は避け、「液剤に含まれている反応剤の総量に対してデポジットが分解するという特性を生かして、「同じ場所に何度もスポンジを往復させて(強く擦る必要はありません)液剤を均一化しながら有効成分を無駄にしない施工方法を推奨します。

1、ボディー面への影響、検証1

塗装

塗装状態良好、3コートパール、ホワイト

気温、表面状態等の条件

外気温30℃、鋼板温度61℃、直射日光下で施工、硬化型コーティング施工

状態

施工後10秒経過せずに即乾状態に移行。

その後3分経過→除去状態良好・塗装浸食なし

施工後5分経過→除去状態良好・塗装浸食なし

施工後10分経過→除去状態良好・塗装浸食なし

施工後15分経過→除去状態良好・液剤が多く残った状態で乾燥した場所に侵食あり。

修正方法

微粒子コンパウンド+手磨きで修正可能、CPMのReシールド施工で境界等が完全に判別不可レベルに修復。

修正不可能パターン

塗装の気泡、膨れ、基部鋼板の浸食の場合は修復不可能、または極めて困難

十分な液剤に浸したうえで経過時間として24時間~36時間放置乾燥で発生。

1-2、ボディーへの影響検証、2

塗装

塗装状態良好、2コートソリッド、ブラック、樹脂素材スポイラー上の塗装

気温、表面状態等の条件

室温23℃、表面温度23℃、室内で施工、コーティングは汎用撥水剤

状態

施工後5分経過でうっすら乾燥状態に移行。

同施工後5分経過の状態→除去状態良好・塗装浸食なし

その後5分経過(計10分)で乾燥状態に移行

同施工後10分経過の状態→除去状態良好・塗装浸食なし

施工後15分経過の状態→除去状態良好・液剤が多かった淵部分に若干の浸食あり※1

施工後20分経過の状態→除去状態良好・全体的にうっすらと侵食※2

修正方法

※1軽度の場合はReシールドで丁寧に円を描くように磨きこむことで回復。

※2中度の場合は全体的に微粒子コンパウンドなどで研磨を行い、Reシールドを数度使用して回復。気泡や凹凸が一定以上の場合は研磨工程を増やすことで対応。

修正不可能パターン

樹脂素材の場合は内部に侵食しても金属地金に影響が出るような反応がないため、徐々に塗装表面の凹凸化、白化が進んでいくと考えられますが、中度以上の浸食は常温では発生せず。

1-3ボディーへの影響検証、3

塗装

塗装状態は粉吹き(チョーキング)状態、1コートソリッド、赤、白2車種同時検証

気温、表面状態等の条件

外気温18℃~23℃の間、日影、コーティング等特になし

状態

施工直後から塗装面に染み込む。

染み込むことによって鋼板と反応した時に塗膜との密着部分が切り離され剥離する可能性が高いため検証中止。

後日テストピースにて同検証を行ったところ、剥離に至らなかったものの、塗装の膨れが確認されました。

結果的に染み込むような状態まで劣化した塗装には絶対に使用禁止です。

検証結果について

以上の検証結果は影響が確認されたケースのみ記載しております。そのほか補修塗装を含めた実車、テストピース数十の検証を行っておりますが、指定温度以下の場合には放置時間が30分を超えても影響が出ないケースも見られました。

取扱説明書の参考値は、影響が100%の確率で発生しなかった条件の6割を目安設定としておりますが、塗装面の状況や安全マージンを考えた設定です。ご理解のほどお願いいたします。

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