カーシャンプーの泡について
基本編にマニアックな話題を混ぜてしまって申し訳ありません。この項目は飛ばして次に進んで頂いても構わないのですが、興味のある方は一読していただければ幸いです。洗車時に使用するカーシャンプーの「泡」についてです。
カーシャンプーどうやって使う?
現在販売されている大抵のカーシャンプーは希釈使用型のカーシャンプーですが、皆さんはどのようにして使っているでしょうか?泡をうまく利用して洗車していますか?
もちろんカーシャンプーに求める性能の一つとして「洗浄」の性能も求めますが、弊社で一番求めているもはボディーへスポンジが当たり汚れを掻き落とす際のクッション(緩衝剤)、固形異物のフローティング(浮遊)です。
ということでカーシャンプーはキメの細かい泡を作って使うというのが、弊社推奨の使用方法になります。
泡をうまく利用して洗車傷の抑制
まずバケツに希釈倍率50~100位になるようにカーシャンプーを入れます。このとき使用するスポンジをバケツに入れておいてもOKです。次に水を入れます。薄すぎるとキメの細かい泡ができにくくなるため実際には10Lのシャンプー液を作る場合には100ml前後のカーシャンプー使用したほうがいいかと思います。
希釈する倍率は製品によって異なりますので確認していただくのが前提ですが、薄すぎても機能しません。適正濃度で使用することによって弊社のカーシャンプー(AD)の固着防止作用も働きやすくなります。
次にシャンプー液をスポンジに含ませてもむことによって泡を生成します。そうしてバケツ容積の半分くらいを泡にしてシャンプー液と泡をすくってボディーを優しく洗います。泡だけすくってもすぐになくなりますのでシャンプー液を適度にスポンジに含ませるのがポイントです。
通常知られているのが家庭用のホースの水流で泡を生成する方法ですが、この方法は洗車場では使用しにくい上に何気に目が粗い泡になりがちです。スポンジで揉んだ泡は均一で目の細かい泡を安定して生成できます。
泡の質
泡なんてどんなのでも同じだろ!?と思うかもしれませんがカーシャンプーによって結構違います。一番分かる方法は同じ方法で同じ量だけ泡立てた泡が消える速度を測れば一目瞭然なのです。
ワックス効果があるカーシャンプーは混在しているシリコーンなどの消泡性によって異様に泡が消えるのが速かったりします。他には界面活性剤の種類によって性質が大きく変化します。
泡に弾力性がありキメが細かいほどクッション性は良くなりますが、このような状態の泡を作るには濃い洗剤を使用するなどという対策が必要になり、泡切れの悪さなどのデメリットも出てきてしまいます。
そのあたりのバランスを計算したカーシャンプーが「泡の質のいいカーシャンプー」と言えます。ただし泡がたくさん出るカーシャンプーは発泡剤をたくさん使っているため地域によっては規制が厳しい場合もあり、そのような場合は低発砲のカーシャンプーが好ましいといえます。
低発砲タイプのシャンプーの場合は粘度によってクッション性を持たせるような感じで使用できる、いわゆるコロイド状のカーシャンプーなどが対傷面で考えると好ましいといえます。
泡にまでこだわる理由
弊社の持論になってしまうのかもしれませんし、コーティングの性能ありきで商売をしている販社の方々にはヒンシュクを買うかもしれませんが、塗装面の美観を保つ一番の秘訣は洗車の頻度であるということです。
ゆえに洗車時の洗車傷などを最小限に、コーティングの効果も長持ちするように・・・ということでこだわっています。
コーティング剤を主として販売し、~か月耐久!などと謳っておりますのは弊社も同じですが事実として長期間数千台~万を超える車を観察してきた結果として得られた答えです。
いずれはコーティング剤の性能一つで洗車が不要になるくらいの製品を作りたいと思っていますが、未だその領域は見えない状態です。
もちろんコーティングした塗装があってのメンテナンスが前提であって、洗車オンリーではいくら回数を増やしても美観を保つのには限界があり、未施工の車と比較すると数年後には「見た目」で違いが分かるくらいの差は出ます。
残念であると思っている点はコーティングをしたら「洗車しなくても綺麗に乗れる」と大半のユーザーが思い描いているであろう事実が実現できていない点です。