撥水性能が低下する原因
弊社は開発・製品化にあたって多くの情報を収集しております。以下は撥水性能が発揮できないという症状で、今までに実際にあった原因・化学的観点から性能を発揮できないと考えられる原因になります。
1、最初から撥水性能が低いケース
施工しても撥水効果が得られない場合の原因について
・蝋を含むワックス分が下地に付着したままである。
Reシールドの場合はよっぽどワックスの残留が多くない限りは性能を発揮できますが、エクスシールドは純粋なコーティング剤なので定着できず、十分な撥水効果が得られないケースがあります。下処理を十分に行って再施工してください。
・脱脂のシリコンオフ(石油系有機溶剤)が乾ききらない状態で施工した。
エクスシールドは他製品とは異なり石油系有機溶剤などで希釈などを行っていない無機に近いコーティング剤です。石油系の製品と混ざると硬化反応時の組成が崩壊し十分な効果を発揮できない場合があります。
カーシャンプーでの脱脂に依存するか、アルコール系の脱脂剤を使用してください(アルコール系も乾燥させてから施工してください)。石油系の製品を使うのであれば十分に揮発したことを確認してから施工してください。
・石油系の製品が付着したクロスで仕上げた。
例として脱脂でシリコンオフを使用し、そのクロスを使用してコーティング剤の仕上げを行った場合などです。他にも再使用するクロスに他製品の成分が残ったままであったりすると撥水効果が十分発揮できない場合があります。
・アルカリ系のカーシャンプーが流れきっていなかった。
アルカリ性のカーシャンプーに限らず、界面活性剤(洗剤)全般ですが特にアルカリ系の製品は泡だけで判断すると洗浄成分が残留しているケースが多く、塗装を痛める原因にもなっています。
アルカリ系ケミカルを使用した場合は大量の水で十分に濯いでから施工を行ってください。
・カーシャンプーの濯ぎが不完全であった。
カーシャンプーの成分である界面活性剤や、増粘剤であるグリコール系の溶剤が残留している場合は撥水効果が十分に得られないケースがあります。十分に濯ぐか、常用的に使用するカーシャンプーには増粘剤を使用していないタイプをお奨めします。
・研磨剤が付着したクロスで仕上げを行った。
コンパウンドと言われる研磨剤のほかに、水垢落とし機能付きのカーシャンプーに配合されているカーシャンプーの成分が残っているクロスで仕上げを行うと撥水効果が低下する場合があります。
・初期硬化が完成していない状態である
エクスシールド、Reシールドは硬化被膜型ガラスコーティングであり、初期反応が完了するまで(夏2~6時間、冬3~12時間、極寒24~48時間)の間は超撥水に移行せず、手触りなども全く異なります。これが「硬化反応」の証拠でもあります。
一定時間経過後に再度撥水状態をご確認ください。
2、撥水性能の低下が早い
撥水性能が短期間で低下してしまう場合の原因について
・洗車で強く擦ることが多い。
エクスシールドの硬化被膜は硬化反応時に形成した被膜の物性(例:油が水を弾くような物性)ではなく、表面の構造で超撥水硬化を演出しています。
そのため被膜が残存していても強く擦る・拭き取る洗車を続けますと撥水効果の減退が早い場合があります。防汚性能が高いので優しく洗っても汚れは落ちやすいかと思いますので優しく洗車してください。洗車機の使用は問題ありません。
・カーシャンプーに研磨剤が入っている。
研磨剤の認識がない場合もあると思いますが、全色対応の透明色のカーシャンプーを使用していれば問題ないと思いますが、濁ったタイプで水垢落とし機能付きなどと表記されている場合は研磨剤が入っているケースがあり、この場合は撥水構造を破壊しやすくなります。
エクスシールドはかなりの長期間水垢の付着を防止します。水洗いや通常のカーシャンプーで落ちないような汚れに関してはReシールドの使用をお奨めします。
・ボディーの汚れが酷い
これはエクスシールドの被膜特性上の問題ですが、単純に汚れが堆積すると撥水効果が減退します。油分で撥水しているようなコーティングやワックスの場合は堆積した汚れに油分が移ってしまし、汚れても撥水するケースがありますがエクスシールドの被膜は堆積物と完全に分断されるため汚れると撥水は落ちます。
洗車することによって従来の撥水力が復帰します。超撥水が持続している状態ではある程度まとまった雨が降れば、雨によって汚れが流れて撥水力が戻る場合もあります。セルフクリーニング効果は親水性だけの特権ではなく、超撥水であるエクスシールドにもあります。
・研磨剤、溶剤、強酸、強アルカリなどのケミカルを使用した。
耐薬品性には優れていますが、防御の代償として撥水効果が低減する可能性があります。アルカリや酸でも完全防御するものもあります。弊社カーシャンプーは酸性ですが被膜に影響を与えることはなく安全に洗車することが可能です。
以上のような原因が考えられ、実際に原因究明した際に判明した項目です。