鳥糞の除去と対策
地域、環境によって避けられない被害、かつ塗装侵食が非常に強い鳥の糞害について
鳥の糞害と塗装への影響
言ってしまえば汚れものですし、直接触れたいものでもないのでついつい次の洗車まで放ってしまうケースが多いようですが、鳥の糞に関しては見つけた時点で即除去が基本です。
こびり付きならば虫の死骸の方が強烈ですが、ダメージの浸透性という面では実は鳥の糞が一番強烈かもしれません(特に大型鳥類-カラスなど)
コーティングが掛かっているから大丈夫!というあなた。コーティングの保証書をご覧になってみてください。その保証条件に唖然とするはずです。ほとんどの外的要因と放置したことによるシミなどは保証対象外になります。
防汚性能が高いコーティングを施工直後で、鳥の糞が比較的乾燥気味かつ小さいものであれば触っただけでパリッととれてしまいますので、取るだけ取ってしまいましょう。
鳥の糞は酸性・アルカリ性の両方が報告されていますが、これは雑食性のカラスなどの食べたものがPH的に不安定なためでしょうか?未検証ですが、とにかく浸蝕性の強い物性を有しており、塗装を陥没・ひび割れを起こさせます。
中でも危険なのが大型の鳥糞。身近なのはカラスの糞あたりが思いつくのではないでしょうか。とにかく糞もでかくて大量、侵食性が高く、夏場などのボディー高温時に食らってしまうと一発で致命傷になりかねないという威力で、車屋泣かせです。
鳥糞除去方法
基本的に水溶性?なので流水などを用いれば取れます。高圧洗浄機を使えればベストですが、とにかく除去を急ぐ場合にはそんな悠長なことはしていられませんので、ウェットティッシュなどでも結構です。拭き取ることを最優性にしてください。
ただし糞の中には昆虫類の羽なども入っていることがあり、強くこすると傷の原因になることがありますので、大まかに除去できてなおかつこびり付いて取れないならば、タオル+熱湯(80℃)でふやかして再度拭き取る。もしくは虫取りクリーナーで拭き取るなどの手段があります。
除菌アルコール入りのウェットティッシュはアルコールの浸透力があるせいか急ぎで拭き取るときには最も効果的です。
鳥の糞害対策
少なくともコーティングの効果によって浸食ダメージを遅延するには耐久性の高い硬化被膜系のコーティング剤が大前提となりますが、より効果的なのは硬化被膜系をベースとして複層の被膜を有する状態です。
例えばワックス愛好家が鳥糞を低減する手段がないかというとそうではなく、ワックス単層であっても無いよりはマシですし、ワックスを使うにしても硬化被膜系をベースとしてトップコートをワックスにするとよりダメージの遅延が期待できるということです。
複層の被膜とは主に硬化被膜系(ガラス硬化系)をベースに他のワックス、ケイ素系、フッ素系などの保護材が重なっている状態のコーティング被膜のことです。架橋反応で硬化した被膜を持つタイプは妄想ではなく実際にnμの世界ですが複層の被膜になりえます。
ちなみにCPMのエクスシールドは一つのコーティング剤で撥水構造層と塗装密着ガラス被膜層という感じの複層コーティングに近い構造被膜を有しており、防汚性能・難付着性能が秀逸なのでこびりつき難く取れやすいです。さらに硬化型のガラス質被膜をベースとして塗装に結合しているため汚れの浸透や耐酸・耐アルカリなどにも優れており、効果的な対策と成り得る数少ないコーティング剤です。
エクスシールドはその超防汚性能のため、完全反応後は重ね塗り出来ません。なぜならコーティングの定着を許さないほどの被膜を形成してしまっているからです。よってエクスシールドを更に多層化したい場合は施工直後に重ね塗りするか、ケイ素系コーティングをベースとして先に施工しておく必要があります。
糞が落ちている下に車を停めない
もうひとつ最大の対策ですが、鳥糞が落ちているところに駐車しないことです。環境的に回避不可能な場合を除き、鳥の糞を受けてしまわないように気を使うこと。これが最大効果の対策かと思います。