耐インキ性能(落書き防止)
防汚性能、難付着性能となどと関連する耐インキ性について。さまざまな種類の汚れが付き難いことを証明するための検証の一つです。動画付き解説
耐インキ性とは
インクとは超微粒子の顔料や染料などが入った「溶剤入り」の液体で対象物を染色するために用いられます。これらの染色する能力に対抗する性質、要は文字を書いたり色を塗ったりすることが出来なくする、または落としやすくする性質を耐インキ性と言います。
インクの染色能力も様々で一番強いのは油性マジックですが、今回の検証で使用したのは油性マジックに次ぐ能力を持った水性顔料系のインクのマーカーです。顔料系のインクは耐水性、耐候性に優れています。
耐インキ/落書き防止検証概要
エクスシールドを塗膜型くらいの厚みで施工すれば油性マジックさえも弾くことが可能ですが、塗膜型にしたエクスシールドで油性マジックを弾いても現実に即した検証になりません。今回は通常の方法でボディーに施工しただけでどれだけの性能を発揮できるかの検証を行いました。
動画をご覧ください。
名前は出しませんが他の部分にもコーティングは施工しています。
エクスシールドを施工した面は左上です。最初に水をかけたのは撥水の具合でエクスシールドの施工部位を証明するためです。次にマーカーでクルクル落書きしていきます。すでに書いた面に違いがあります。
速乾性ですが乾燥時間の問題で性能の証明に誤解が生まれることを回避するために、エクスシールドは他の部分を時間をかけて拭き取った後最後に拭き取っています。
拭き取り後はご覧のとおりです。エクスシールドの下のコーティング(硬化型B)は検討した方で、少し落ちていましたがこれ以上は擦っても全く落ちませんでした。
エクスシールド施工面はまるでホワイトボードのようになっており、全くと言っていいほど色が残っていませんでした。
他のコーティング剤が水性マーカーに染色されてしまう理由
たとえ被膜で防御で来ていたとしても、被膜自体が染色されるという可能性がひとつ。もう一つは水性系のマーカーに使用されているアルコール系溶剤の影響でマーカー先端が通過するときに被膜を決壊させており、コーティングの効果が無効されているという可能性があります。
いずれにしてもこういった場合は、どんなに「汚れ難い」と謳っていても簡単に性能差が比較できてしまいます。
エクスシールドは被膜の表面構造による防汚と耐溶剤性に優れた物性のため、こういった類の汚れも寄せ付けにくく、落としやすいのです。