イオンデポジット固着防止性能
ボディーの光沢減退、白ボケ、くすみなどの原因となり、クレーター(陥没)の原因ともなるイオンデポジット。エクスシールドにおける固着防止性能に関しての画像解説。
エクスシールドイオンデポジット固着防止検証概要
まずイオンデポジットに関して不明な場合はイオンデポジットの原因で確認してください。簡単に説明しますと水が乾いた後に残る輪染みのことですが、このイオンデポジットを防御する性能は撥水系のコーティング剤が不利という一般的認識があります。
よって撥水系であってもイオンデポジットに対する防御性能が高いことを証明する必要がありますので検証を公開いたします。
検証の方法
テストピースの鋼板にに水道水を噴霧し乾燥させます。温度の影響で固着度が変化しますので、70度位まで鋼板温度を上げて4時間保持し固着の促進をします。一週間後に水拭きして検証しました。
検証するテストピースのカラーはイオンデポジットが非常に目立ちやすいソリッドブラック(パールやメタリックの入っていない漆塗りのような黒)を使用しています。よって派手な染みに見えるかもしれませんが、通常の水道水を使用しています。
水道水の硬度は季節によって上下しますが、検証時は大体80前後の硬度です。
比較対象は低撥水→弱親水のケイ素系でも有利と言われているガラス繊維系と撥水ながらもイオンデポジットの固着化しにくいと言われているワックス、エクスシールドの3種です。固着化が顕著な他種の硬化型のコーティングは検証比較しても無意味なので、あえて比較対象から外しました。
水洗い洗車後の結果
やはり水拭きのみでは除去しきれず、水道水をそのまま乾燥させるのは危険だと感じました。
上の画像は水洗い洗車後の状態ですが、水洗いだけではどの部位もイオンデポジットの固着化をしてしまっています。やはり水道水の放置は「ダメージ」と呼ぶにふさわしい状態を誘発してしまうようです。
通常の雨は蒸留水に近い状態ですのでこのような状態にはなりませんが、仮に洗車時に出来たイオンデポジットを拭き取らないまま炎天下で放置すれば同じことが起こり得るわけです。
弊社クリーナーや研磨剤を使用することによって比較した3種は同レベルまで除去可能であり、防御性能の比較としては優劣が付きませんでしたが、撥水系は不利という認識は無くなったかと思います。
また、こういった強烈なダメージでも簡易に処理できるというのは安心感があると思います。
イオンデポジットの残り方
エクスシールドの乾燥根を見て「小さくないか?」と感じたユーザー様も居るかと思います。乾燥前の状態があんなに丸かったのにどうして小さい粒のようなイオンデポジットに?という疑問になると思います。
これはエクスシールド施工面の表面張力の小ささから、水滴が蒸発して体積が小さくなるのに比例して水滴が小さくなっていきながら乾燥するからです。 通常は水滴の縁の部分から乾いていくのですが、被膜の表面張力が小さすぎて水滴が球状になろうとする力が結果的に大きく働きこのような結果になっています。
そのため比較的イオンデポジットが目立ちにくいという特徴もあります。
雨天時のイオンデポジット
この検証結果を見て雨天時に不安を覚えるかもしれませんが、比較検証した「ガラス繊維系」のコーティング剤はイオンデポジットにかなり耐性があるものを選んで改良した製品です。この被膜でも水道水放置ではデポジットが付きますが、通常の雨天の雨水では全くと言っていいほどつきません。
エクスシールドも同様で、乾燥痕が非常に小さくなるためイオンデポジットどころか、雨天後の汚れも非常に付き難く、更に目立ちにくいです。
水道水の実験にした理由は「想定できる最悪の状況」であるという点と、雨天で付着したデポジットは水洗いで簡単に除去できてしまい検証にならなかったためです。比較対象に耐性のない製品を並べてエクスシールドの優位を謳っても検証の意味が無くなりますので今回はこのような検証結果でまとめました。